MTA20カプセル購入

個人輸入で、MTA購入。2017/11/27にオーダーして11/30に届いた。なんともはや便利な時代になった。と思ったら国内でも8月ころから売られてるみたい。HP

国内だと1カプセル3600~4000円ぐらい。実売は3000円ぐらいでしょうか?0.085gで3000円としてグラム3万5千円です。

ちなみに保険診療では直接覆髄は1200円ぐらいですかね。

 

左上4 直接覆髄

歯髄(歯の神経)を取らないほうが、歯が長期的に残るのは論を待たない。しかしながら、日本はやたらと神経をとる国に入ると思う。これは、後々のトラブルをおそれてなのか、保険制度の問題か、もしくは日本の歯科教育の問題かもしれない。しかし、関係者なら、神経の処置をしない=言い換えるなら歯髄保存療法がどれだけ大切かはよく知っているので、確実で安心な歯髄保存療法の出現が待たれている。いままで、いろんな方法がでてきたものの、MTAによる歯髄保存療法はその予後の良さがとびぬけているように思う。また、海外の論文でも報告は多く、その予後の良さにはエビデンスがあるといっていいと思う。例えば、、

 

A randomized trial of direct pulp capping in primary molars using MTA compared to 3Mixtatin: a novel pulp capping biomaterial.

3-mix と シンバスタチン のコンビネーションは詳しくはしらないけど、論文の中で、MTAの成功率は93.8%、それに対して単なる3-mixは57.1%との報告(3-mixの成功率の低さ、、、)

Direct Pulp Capping With Mineral Trioxide Aggregate: An Observational Study

BogenらによるとMTAによる歯髄保存療法は97.96%の成功率で特に若年者の15症例では優れた成績を残したとのことであった。(超意訳です、、) All teeth in younger patients (15/15) that initially had had open apexes showed completed root formation (apexogenesis).

 

歯を残すためには、、安易に神経を取る処置をしないこと、これに尽きると思う。以前は 歯髄の露出=抜髄処置 であったがこれからは変わってくるように思う、ただ、ラバーダム、歯科用顕微鏡そして直覆用のMTAの使用が必須だと思います。

術前:

右上4番遠心にカリエスがあり。その範囲も広く、露髄の心配をしないといけない。ただし。冷水痛はあるものの、その他の症状はない。

 

 

術後:歯髄ギリギリまで、(動画では露出しているので、ギリギリではないが、、)修復物認められる。術直後に痛みがあったが、その後は落ち着いており、現在のところ咬合痛などはない。

 

 

 

ビスマス フリー MTA

酸化ビスマスを含有していないMTAです。MTAは本来X線造影性がないので酸化ビスマスが添加してあります。しかし、長期的に歯を黒く変色させるので、ビスマス抜き(ビスマスフリー)のものが審美領域では必要なのです。現在は個人輸入をして、同意をいただけるかたに使用させていただきます。(2017・3・17現在)

 

MTA アンジェラス

IMG_0549 MTAアンジェラスは日本ではヨシダから発売されているMTAです。ホワイトMTAで、操作時間も15分ということでそこそこ使いやすい、値段も1gで1万3000円なのでそこまで高いとゆうわけでもない。なんにでも使えるMTAのような気がします。大臼歯の根管充填とか、直接覆髄に適した材料です。iPhoneを構えたひとがパッケージに写っているのはご愛嬌!。

PRO ROOT MTA

Pro Root MTA日本で入手可能なMTAとして最も古くからあると思うのがこのPRO ROOT MTA だと思う(個人輸入とかは除く)。2007年より日本でも覆髄目的での使用可能となったのだが、覆髄の成功する条件として、

  1. 正確な歯髄診断
  2. 無圧的な感染除去
  3. 無菌的操作
  4. 硬化までの修復方法

以上の4点がきちんと達成されないといけないと思うのだが、2番めの無圧的な感染除去はレーザーによる非接触操作で、3番めの無菌的操作はラバーダムをして、顕微鏡下での処置がいるのではないかと思う。故に、保険治療においてMTAで直接覆髄するのは無謀としか思えない。また2〜4までうまく行ったとしても、歯髄診断はかなり困難だと思われる。(再現性がないし、あまり判断する根拠とかもない)のでうまく処置したんだけと診断が間違っててやっぱり、根管処置ということもよくあるんじゃないだろうか、、

とりあえず、MTAは直接覆髄よりも、根充、パーフォレーションリペアおよび逆根管充填でその性能が発揮できるとおもいます。