樋状根

樋状根(といじょうこん)、C-shaped canal といいますが、日本人の下顎7番に多い根管形態です。言葉よりも図を見るほうがわかりやすいと思います。

 

 

 

Picture from ”Cohen’s Pathways of the Pulp” 11th edition.

 

根管治療用の器具はほとんど針のような形態をしていて、このような形の根管を清掃するにとても相性が悪いうえに、奥歯なので視界もわるく、その上に舌、唾液とも格闘しなければならないので、とても予後が悪くなります。今回の治療では舌や唾液を排除するためにラバーダム(グリーンのゴムシート)を歯にかけて、清掃は超音波チップ等を使用しています。

 

フィン イスムスの清掃

イスムスとかフィンと呼ばれる狭い部分の清掃です。この部分に感染した物質が入り込むと除去が大変困難になります。なんせ道具がありませんので。

ここでは、自作の道具でお掃除してます。0:38あたりでフィンの狭い所から汚れが浮き出ているのが見れます。

超音波スケーラー

先の細いチップは、超音波スケーラーの先につけて使用してます。振動の出方とかチップの種類が色々あって、今はこの2機種をメインに使ってます。足元にはエレメントモーターのスイッチもあって、足元はスイッチとケーブルだらけです。IMG_0530IMG_0531

根管口明示

根管口明示を行っている動画です。石灰化が強い場合の根管口明示では特に注水下での作業が大事だと思っています。(切削片が根管に詰まるので)けれど、顕微鏡下で注水下での処置はミラーに水がかかって視野がなくなるので、ちょいムズになります。低倍率なら問題無いのですが、これは顕微鏡下での処置の意味が無いとなります。ということで高倍率、注水下での切削作業ができるといいと思うので、超音波スケーラーとEr:YAGレーザーで根管口を明示してます。5:03あたりで遠心舌側根管が黒点として見えるのもわかります。