根管治療(その4)

HFC(High Frequency Conduction:高周波通電)を行っています。前回の治療で、MB2を発見、拡大清掃したわけですが、CTから見られるように病巣が広範囲なこと、MB2とMB1の間の側枝の存在の可能性も考えて全ての根管に行いました。

使用した機材はモリタ社製のroot ZX3です

発表されて即買って使ってます。広島モリタでの購入第一号でした。

一般に根管治療は、歯の中の清掃を徹底的に行い、根管外へのアプローチは外科的手段でも用いなければならなかったのですが、このRootZX3によるHFCはそれを可能にしました。

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根管治療(その2)

CTでおおよそのことはわかったので、その予想と実際の根管の様子が同じなのか、全くCTでは予想できないような状態なのかをみていきます。

おおよそ動画で見ればいいのですが、最初は根管は開放(何もフタをしていない状態)の状態でした。ここから推測するに、前医の先生は少しお手上げ状態だったのかも知れません。根管治療の初期に置いて排膿が止まらない場合に解放して内圧を下げるということはあるのですが、治療の中期以降ではあまりないと思っています。

CTの観察結果から、MB2(近心頬側第二根管)の存在は想像できたので、その辺りを観察していったのですが、もうすでにそこにありました。ただ、根管拡大、清掃はなされていなかったようなので、ついつい、その日に拡大までしてしまいました。この清掃、拡大には特殊な器具を使っているので、朝飯前です。ただ、裸眼でハンドファイルの組み合わせでは無理だと思います。清掃、拡大が終了したので第一日目はここまでです。そう言われれば、来院理由がセカンドオピニオンだったような気がしました!! ついつい、さわってしまったのですが、あとはこの根管については普通に処置すればいいのです。とお話しをさしていただきました。

その3につづく

レッジ

1403587根管治療のなかでもやたらと、難しいものの一つがレッジと呼ばれるもの。まあ、大体は曲がった根管(湾曲根管)を真っ直ぐな道具でお掃除するので、大なり小なりレッジとかトランスポーテーションとか起きる。

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起きるのは根管長測定がうまくいってないからで、根管長測定するためには、リーマーが入らないと行けない。リーマーが入るためには根管長が測定できていないと行けないわけで?? あれ、、最初にもどって永遠にループと、、根管に触らず根管長が測定できればいいのだが、CTでも若干困難(大体は検討つくけど)

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さて、本題にもどってレッジというのは、湾曲根管にリーマーを挿入してそれが、適切な位置にいればいいのだが、なかなかそうも行かない、NiTiファイルでも、ステンレスファイルでもやはり元は真っ直ぐな道具なので、回すとレッジはできてしまうものと考えたほうがいいかもしれない。根尖近くの適切な場所にできたレッジをアピカルシートというのかもしれない。まあ、とにかく無理に回すと。ファイルは違う方向に行く。140357これがレッジでこれができると非常に厄介。その先には道具も進みにくく、感染物質が残る可能性も高い。残っていて、病巣の原因になっているならば、必ずレッジの克服がキーポイントになる。克服できなければ、歯根端切除術もしくは抜歯となります。

根管治療専門外来を開設した理由

いとう歯科ではマイクロスコープを臨床に導入してから、ちょくちょく他の医院で治らないから診てほしいという要望がありました。遠くは広島市、近くでも神辺、府中とかからです。しかしながら根管治療はうまく行っても、当医院では遠方から来られる患者さんのかかりつけ医とは成り得ません。遠くから来ていただけるのは嬉しいのですが、メインテナンスやリコールのことを考えるとこのことは非常に大きな問題です。

また、一般に難治性の根管治療と考えられていても、CT、マイクロおよびEr:YAGレーザー等の治療器械や修復材料としてのMTAのコンビネーションの力は絶大です。そして、絶大な故に”以前の歯科では何ヶ月も、時には何年も治らなかった”ものが、たった数回の治療で治ることがあります。もちろん喜ばしいことなのですが、故に患者さんの前医への不信感がつのります。(後で述べますが、保険治療の制限のなかでは、難治性となるのも当然と思っています。また、その制限の中で頑張られている行為を否定する気持ちは全くありません。)

以上の2点を勘案すると、当然の事ながら、治療を終えた後に、患者さんが歯科治療難民となる恐れがあります(治療にいくのは、通うのに時間がかかる、遠いので 痛くなった時だけとか、、)。これは本意ではありません。

また、保険治療では扱える材料に限りがあります。(現時点でMTAは根管充填剤として保険では認可されていない)もちろん時間にも限界があります。

これらの数々の問題を解決するために、”根管治療専門外来”を開設し、根管治療のみの扱いを行い、治療後はかかりつけ医の先生に継続的なメインテナンス等を行っていただくのが、よいと考えました。また、保険診療の”ワク”からはずれることによって、より良い機材が、より良い材料が使用でき、より良い治療成果がでると考えられます。